2022.06.13

構造計算のはなし。vol.2

構造のこと

構造計算のはなし。vol.2

HPに耐震等級3をうたう会社がずいぶん増えました。

ただし、HPに書いてあって現実的に耐震等級3でも、中身が伴わなかったら耐震等級1と変わりません。

実は住宅の構造計算には4号特例というものがあって、構造計算が不要なんです。だから、「うちは耐震等級3よりも強い家です!地震に強くなるように壁の量を2倍にしてます」って言えば、計算してなくてもそうなってしまいます。だって何も考えずに補強するだけだから、難しい計算も必要ありません。

こわ、ホラーですよ。構造計算ってほんとは地盤の評価からはじまり、基礎の設計、柱の設計、梁の設計、床の設計、壁の設計、屋根の設計、偏心率の設計って感じでいろんなことを設計しないといけません。それを壁の設計しかしないのはかなり危険ですよ。極端な話、地震があった時に壁は壊れないけど、床がバキバキに壊れるなんてことも…

そんなんが嫌だからトータルでの設計が必要なんです。

 

一級建築士 山田達也