2022.02.22

地震と台風に対する計算は壁量計算では不十分

構造のこと

地震と台風に対する計算は壁量計算では不十分

地震が起きた時に地震の力は屋根と2Fの床にかかります。そのため、まず屋根と床の強さが足りているかを検証します。同時に令46条の壁量計算で配置した壁の量が本当に足りているかを検証して地震に対して倒壊しないかを確認します。壁量計算だけではNGとなるケースがほとんどなので、重要な作業となります。

台風など、大きな風圧を受けた時にも建物が倒壊しないかを確認します。行う作業は地震に対する検討とほとんど同じ作業です。地震と台風で違う点は、台風は建物の面で力を受ける点です。そのため柱や梁に、地震とは違った方向(面外)にも力がかかり、特に吹き抜けなどに面する材料は想定外の方向に変形します。こうした力に対する検証は計算ソフトだけでは補うことができません。本来はNGなのに計算ソフトでは一律にOKとなってしまうのです。そうした場合は個別にエクセルなどで別途、計算式をたてて検証を行っています